水いぼは、7歳以下の子どもに多い軟属腫ウイルスによる皮膚の感染症です。表面がつるつるして光沢のある直径数ミリから5ミリくらいのちいさな皮膚の盛り上がりで、痛みもかゆみもありません。水いぼは風邪などウイルス性疾患と同じく自然に治ってゆくものですが、弱いウイルスなので免疫反応も起きにくく、治るのに時間がかかります。何もせずに様子を見ていれば、1個1個は2カ月程でなくなりますが、引っ掻いてしまって自家接種により連続して他の部位に広がってゆくので、完全に無くなってしまうには約6カ月から3年(平均6~7カ月)かかります。
水いぼの治療は、小さなピンセットで摘み取る、水いぼとりが一般的です。ただ、摘み取る際に痛みを伴うので、麻酔のテープ剤を使用することが多いです。水いぼとりは確実な方法ではありますが痛みと恐怖を伴うという大きな欠点があり、上述したように「自然治癒があるのだから、痛みの少ない治療を優先すべきである、あるいは全く放置する」という考え方の医師もいます。
その他、冷凍凝固(液体窒素による)、サリチル酸ワセリン貼付、モノクロロ酢酸外用などを行うこともあります。